パージの日なんていらない。

「1年のうち1日だけ、1晩12時間は人の命を奪おうが何しようがOK」というWebコミックにありそうな設定に惹かれてAmazonプライムビデオで配信されてた「パージ」を見た。

なかなか「面白い」という言葉では形容しづらい陰鬱な映画で趣味の悪いボク好みの映画ではあったけど、現実にこんなことが許されたとしたら、もっとえげつないことがいっぱい起こるんじゃないだろうか。人間ってもっとドロドロしてて、どうしようもないものだと思うし。まぁ、そんなの映画にできるわけないか。

この映画では主人公の家族は円満だったけど、よくワイドショーとかで言われるように親族による殺害が少なくないことを考えると、家に閉じこもって12時間やりすごすってわけにもいかないよなぁ。この日を待っていたのよー!と妻に刺されるようなイヤすぎる展開がめっちゃありそう。

ボクはパージ法なんか施行されても、気に入らない上司を粛清しようとしたりはしない。だって1歩家を出たら全員敵なんだろうし、目的を果たす前に自分が命を落とす可能性のほうが極めて高いじゃないか。それに上司と向き合ってもヘタレなボクはおそらく返り討ちにあうだろう。「ちょうど良かった。オマエのような無能な部下を排除するには絶好の機会だ!ふへへへ!パージしてやんよー!」みたいな感じで。こわっ。さすがに上司はそこまで人格崩壊しないと思う・・・思いたい。

それにしても、あのホームレスはあまりにもタフすぎやしないか?あんなに傷口をグリグリされてたのに平気で動き回ってて、あの後痛みを堪えるような描写は1度もないもんな。ホームレスにしておくには惜しい逸材だろう。こんな映画をシリーズ化するってのは、なかなかイカれてるけど、ボクみたいな悪趣味な人間が一定数いるってことなんだろうな。「パージ:アナーキー」も見てみるかぁ。

パージ (吹替版)

パージ (吹替版)