【ウォーキング・デッド1-1 】惨めな姿を晒し続けるぐらいなら、と撃つやさしさが心に響く。

ゾンビマニアなボクは当然ながら、海外ドラマ「ウォーキング・デッド」がスキすぎて困るぐらいスキだ。よく考えたら、そんなにスキなモノをブログのネタにしてないよなぁとふと思った。まぁ、でも、テレビにかじりつくようにして夢中になって見て、そんな至福の時間が味わえればそれでいいんじゃないの?「とにかくよかった」以外に何が書けるの?っていう気もする。が、それでもあえて、より深くウォーキング・デッドを味わうために、何か書いてみることにする。前置きが長すぎて「あるあるいいたい」みたいになってきたので、これぐらいにしておこう。

第1話「目覚めの朝」の人間模様。

リック

死体が散乱していても、上半身だけのウォーカーに遭遇しても、泣き叫ばないのは、やっぱり保安官として鍛えてきたからなのかなぁ?ボクだったら、あっひゃー!あばばば!たすけちくりー!とか言いながら、半泣き状態で走り出すだろう。はじまって3秒ぐらいで、リタイアしそう。

後々には戦士として研ぎ澄まされていくリックだけど、この頃はあっさりと子供であるデュエインに背後から近寄られ、顔面を殴られて醜態をさらすのが微笑ましい。いや、流血してるし、ほっこりしてる場合ではないか。

ウォーカーを撃ち殺したモーガンを、リックは「あんたは人を撃った」と責める。が、死人が歩いてるという信じがたい事実をあっさりと受け入れて、同僚のリオンを「放っておけない」と撃ち、最初にビビらされた上半身のみのウォーカーには「恨まないでくれ」と言い、目を潤ませながら撃ち殺す。

別にわざわざ撃ち殺す必要はないけれど、そんな惨めな姿で生き長らえるのは、あまりに忍びないという、リックのやさしさあふれる行為に胸が熱くなる。でも、銃声を聞きつけてウォーカーが集まってきて殺されるかもしれないのに、お人好しすぎるよなぁ。放っておいても害はないし、踏み殺すことだってできるのに。いや、ゴキブリを新聞で叩くことすらできないボクにはムリだけどさ。

モーガン

リックと視聴者に何が起こっているかをわかりやすく教えてくれる。ウォーカーに転化してしまっている妻ジェニーをライフルで狙うものの、どうしても撃つことができないのは切なかった。いや、あれはアカンやろ。ウォーカーのくせに顔がキレイすぎる。あんな状態で動いてたら、ボクだってきっと撃てない。ウォーカーのジェニーはドアノブを回してたけど、生前の記憶がそうさせてたんだろうか?

シェーン

多少高圧的でも「1人では行動させない」とリーダーシップを発揮するのは、必要なことだろう。「君の息子に母親を失ってほしくない」という説得のしかたも適切だろう。でもなー。そのあとの行為が全部帳消しにしてしまう。だって親友の奥さんだろ?リックが昏睡して、世界が崩壊してどれだけの月日が流れてるのか知らんけど、アレはよろしくない。まだ全然人間性が見えないから、わざわざ別途触れないけど、それを受け入れてるローリもイヤすぎる。生きるためとはいえ。

世界が崩壊していくさまを見れないのは残念。

この「目覚めの朝」で残念なのは、はじめてウォーカーに遭遇して、恐れおののく人たちの姿を見ることができないことだなー。リックはリアクション薄いし。悪趣味だけど、ゾンビ作品は世界が崩壊していくさまが一番おもしろいので、ウォーキング・デッドにはそれがないのは惜しいと思うものの、それでも十分すぎるほどおもしろいのはやっぱりすごい。

ウォーキング・デッド コンパクト DVD-BOX シーズン1

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