頑張れば頑張るほど、使い捨てにされてしまう?
来るべきときが来たか。
A課長が辞めるらしい。ボクにとってはかなりの衝撃だった。A課長は社内で中核を担う存在だ。反射的にアノ業務はちゃんと回るのか?という心配がいくつも思い浮かんだ。
上司からは「やりたいことがあって辞める」というような話を聞かされたけれど、あまりに急すぎるので違和感を感じる。周りからみて急に感じるだけで、A課長のことだから、少しずつ準備してきたのかもしれないな、とも思う。
もうオープンにしていい話だと聴いたから、ボクよりA課長と親しい同僚に何か事情を知っているか尋ねてみた。彼はまだ公式にA課長が辞めることを知らなかったけれど「やっぱりな」という感じでたいして驚きもしなかった。どうやら、以前からA課長は会社に来ることに苦しんでいたようだ。
すべてを知ってるわけではないけれど、断片的に見ているだけでもボクはA課長の真似はできないし、したくもないなといつも思っていた。あまりに帰れない日が続くからホテル住まいをしていた時期があったし、今はどうなのかわからないけど、毎週のように休日出勤していた時期もあった。
業務の都合で問い合わせると、その部門では小さなことから大きなことまですべて「それはA課長が」という答えが返ってくる。プロジェクトやら委員会やらの通達が出ると、いつもA課長の名前が載っている。とても優秀な人だと思うけど、いくらなんでも、なんでもかんでもやるのはムリだろうと思っていた。
そんなことが永久に続けられるわけもなく、ついに来るべきときが来ただけのことだろう。
管理職になりたいと思えない。
10年以上も前はボクだってどれだけ働いても、上司が納得する成果を上げていなければ残業をつけることができないという状況を経験したことがあるけれど、最近は労務管理がマトモに行われるようになって、金も時間もないラットレース状態に陥ることは少なくなった。
ただし、管理職に対してはまったく労務管理が行われていないので、どれだけ残業しても、休日出勤しても一銭にもならない。明らかに手当を遥かに上回る時間を投下していたとしても。まぁ、法的に管理職への対応はそれでよしと定められてると言われればそれまでなんだけど。
そんな状況だからどんどん仕事は回ってくるし、責任感が強い管理職の方は無制限に自分の時間を投下して仕事を片付けようとする。「仕事は忙しい人に頼もう」とかよく言われることだけど、社内で現実を見ていると、あまりに酷いなと思わずにいられない。
今日から忙しい人に頼もう…忙しい人に仕事を頼んだ方がいい理由 - NAVER まとめ
手広く仕事をやり過ぎてるから、どうしてもほころびが出ることもある。そして、責任追及の集中砲火をあびてしまう。それを挽回しようとする最中でも、新たな仕事は次から次へとやってきて、抜け出せない負のサイクルに陥っていく。
頑張れば頑張るほど、使い捨てにされてしまうのが世の常なんだろうか。まぁ、ボクはそんなにめちゃくちゃに使い倒されるほど優秀じゃないから、そんな心配はないのかもしれない。嬉しいんだか、嬉しくないんだか微妙だなぁ。
それにしても、金銭的に多少優遇されたとしても、こうしてブログを書く時間はなくなるだろうし、健康も損ないそうだし、管理職になりたいという気持ちにはなかなかなれそうにないな。管理職をめざすなら、もっと強い志とか野心がないとカンタンに心が折れてしまいそうだ。
- 作者: 小倉広
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2013/02/08
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る