【亜人】死をまぬがれたら、周りのすべてが敵になる。

 長い休みがあるとマンガのインプットが増える。なんだかアニメとマンガのレビューブログみたいになってきてるけど、まぁ、何処へ向かってるのか自分でもわからないほうがおもしろい。何か違うモノを期待して読者登録して下さってる方がいたらごめんなさい。雑食だから、なかなか方向性が定まらないんだよなぁ。
ということで、今回は思いっきりボク好みでダークな表紙の亜人を3巻まで一気に読んでみた。
桜井 画門
講談社 2013-03-07
¥ 620
その生物は死なない……
その生物は亜人と呼ばれている
その生物は ー 一度死ぬまで自分が亜人だと気がつかない (亜人 2 )
うん。期待を裏切らないダークさにワクワクするじゃないか!ずっと人間として生きてきて、死ぬ苦しみを味わって自分が亜人だと気付かされる。死なずに済んだことを喜ぶ間もないまま、周りの人間がすべて敵になるという唐突すぎる容赦ない逆境に突き落とされる主人公永井圭。

 

いくらなんでも、そりゃ極端でしょ。昨日まで人間として暮らしてたのに亜人と知ったら、誰もがいきなり敵になるなんてさすがにないんじゃない?という気もするけれど「絶対死ぬハズだったのに、死ななかった」という事実を伴って亜人として目覚めることで畏怖の対象となることは避けられず、また、捕らえたら賞金が出るというウワサが更に味方を失う状況を生み出してしまっている。

 

普通の人間同士でも差別意識のない世界なんて作れない。そこへ明らかに人間ではない存在が放り込まれたとしたら、間違いなく強烈な差別意識が生まれるだろう。実際、中には圭の扱いに異議を唱えて、行動を起こそうとする者もいるが、世の中の流れにあっさりと屈してしまう。

 

ただ、日本ではたとえ人間ではない亜人が対象でも、あんなエグい人体実験は許されない気がする。ボクはよく知らないけれど、現実世界で実験に使われる小動物に対してでも、死ぬほどの苦しみを何度も感じさせるようなことはしないんじゃないだろうか?いや、してるのかな?してるとしたら、医学の発展のためとはいえ、人間って恐ろしいなぁ。

 

亜人が存在することにはどんな意味があるのか?IBM(黒い幽霊)とは一体なんなのか?永井圭のあまりにも不安定な人格はどのようにして育まれていったのか?ほぼすべてが謎だらけの状態で、これからどうストーリーが展開するのか、まったく予測不可能だ。

 

とにかく、またひとつ面白いマンガが見つかって楽しみが増えたのがうれしい!