あんなキレイなお尻は叩いて傷つけるんじゃなく、優しく愛でようよ。
少し時間ができたからHuluで何か面白い映画ないかなーと探してて、なんとなく気になって見ることにした「キラー・インサイド・ミー」。でも、これはなんとなく見るには、どうにも陰鬱すぎる映画だった。
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主人公ルーは保安官助手。取り締まりのため、保安官に命じられて売春行為を繰り返してるジョイスのもとへ向かう。町からの退去を要請するルー にジョイスは猛抵抗し、平手打ちをくらわす。逆上するルー。おいおい、保安官助手が女を襲うのか?と思いきや、狂ったようにベルトでジョイスの尻をめったうち。我に返ったのか「すまない」と謝るルー。「いいのよ」みたいな感じで許すジョイスとなぜか深い関係に。なんじゃこりゃ。
このあとしばらくは淡々と退屈な展開が続くんだけど、唐突にルーはジョイスをボコボコに殴り殺し、友人も恋人も次々に殺害していく。激昂するわけでもなく、嬉々とするわけでもなく、あくまで淡々とやってのける。相手がじわじわと弱っていくのを見ながらも、さらに殴り続ける凄惨すぎる展開を見せつけられて、思わず停止ボタンを押したくなるような激しい不快感に襲われてしまった。
なんなんだこれは。動機がさっぱりわからない。殺害を隠蔽するために殺害を重ねるのは、まぁわかりたくないけどわかるとして、愛してるはずの人をいきなり殺すのはなんなんだ。
少年のころに父親の愛人?らしき人物に歪んだ性体験に導かれたという過去(意味わからんけど、愛人らしき女が挑発して少年ルーに暴力をふるわせる)が、ルーのトラウマになっているんだと言いたげな回想シーンはあるものの、まぁ、その影響がないとは言わないけど、これはただのサイコパスだろう。
ルーが語る「彼女は 心の開放感を感じさせてくれる。・・・どうしても殺さねばならない」ってまったく意味わからんし。サイコパスの理屈に共感できるはずがないし、共感できてしまったらボクがヤバい人になってしまう。
なぜか周りの人たちが彼に惹かれるのは、ルーにサイコパスが持ってる独特の雰囲気があるからなんだろうな。話の構成的にルーにはもっと最初はわかりやすく好青年を演じさせておいて、裏切ったほうが衝撃的で面白くなったのかもしれない。まー、更に不快度は増すんだろうけど。
いやー、それにしても、あんなキレイなジェシカ・アルバのお尻は叩いて傷つけるんじゃなく、優しく愛でようよ、ということぐらいしか感想が出てこないキツい映画だった。