【Fate/Zero】1人の人間が世界を変えようなんておこがましいけど、抗えない魅力を感じる。
のんびりと見続けてきたFate/Zeroをそろそろ見終わりそうなので、最終話に至ったときに感想の変化を楽しめるよう何か書き残しておこう。とにかく、話が進めば進むほど、陰惨で救いのない展開になっていくなぁというのが正直な感想。ボクが気になっていたキャスター陣営は早々にリタイアしてしまったし、素直に応援していたランサーも酷すぎる結末を迎えてしまった。
結末に向かう直前に衛宮切嗣の過去を知って少しは感情移入できるようになったけれど、やっぱり「目的のためには手段を選ばない」とか「大勢を救うために多少の犠牲はやむなし」という考え方には賛同できないな。1人の人間が世界を変えようなんていうのはやっぱりおこがましいし、そうして創られた世界はけっきょく彼にとっての理想郷であって、万人にとって理想郷には成り得ないだろう。
ただ、それが正しいか正しくないかなんてことは関係なく、ボクはこの種の理想に突き動かされる人物には抗えない魅力を感じてしまう。例を挙げれば何人も出てくるけど、さっと思い浮かぶのは、「アクシズ落とし」を実行したシャアとか、デスノートで世界を変えようとした月とかかな。どう考えても歪んでて「エゴだよ、それは」と言いたくなるけど、単純に悪として断じることもできないというか。
ここへきてボクが最も感情移入してるのは、ライダー陣営だ。もし、Fate/Zeroが少年漫画だったら、ヘタレだったウェイバー・ベルベットが人として成長し、ライダーと心を通わせて最後には聖杯を掴みとるなんていうサクセスストーリーとして収束していくんだろうけど、今まで十分思い知っているようにFate/Zeroにそんな生易しい展開はありえない。ライダーとウェイバーの友情を見せるのは、ぜったいこのあとの悲惨な展開の前フリだろ?わかってるんだからな!と予防線をはっておく。
まちがいなく、誰が聖杯を手にしても、後味悪い結末になりそうだ。さんざんこれだけ喉ごしの悪い苦い展開を見せられて、後味スッキリってほうがおかしいか。
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