【好きっていいなよ。】暗い過去を軽く消費して見せつける「ただしイケメンにかぎる」事例集。
- 出版社/メーカー: 松竹
- 発売日: 2014/12/03
- メディア: DVD
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いつもボクの趣味につきあってもらってゾンビやらデスゲームやらダークな映画ばかり見てるから、たまには奥さんの趣味に合わせようとHuluで配信されてた「好きっていいなよ。」を見た。率直な感想を言うと、あまりに内容が薄っぺらくて福士蒼汰のイケメンぶりを見るためだけの映画だった。
幼少期のいじめの経験から、人間不信に陥ってろくに人と会話もせずにすごしてきた主人公なのに、イケメンと出会ったらあっさり解消していくってのはなんだかあまりにも軽すぎる。幼少期のエピソードには感情移入できてしまうだけに、解決があっさりしすぎていて肩透かしなのだ。
ずっと大和のことを思ってきた女子たちはあっさりと身を引いていき、いつのまにか本音で話せる友達になっている。17キロものダイエットをさせたほどの思いはどこへ行ってしまったんだろう?これも解決があっさりしすぎてる。
それから、福士蒼汰の友人として登場した金髪モヒカンの海が告白してフラれてからの扱いがかなり雑すぎて泣ける。一応いますよ的な扱いであまりにもかわいそすぎる。それにしても、どんないじめに会ってたのか知らないけど、その仕返しのために1年も身体を鍛えてきたのに、あっさり「もういいや」ってなるかなぁ。
なんか全般的に主人公とイケメン福士蒼汰以外がすべて演出のための道具としか思えなくて、人が共感し得るような暗い過去をとってつけておいて、さらりと流していくのはやめてほしい。いや、別にそれを掘り下げてダークなストーリーを展開してほしくはないけどさ。
ホントにこれは「ただしイケメンにかぎる」のわかりやすい事例集みたいな映画だった。ストーカーから逃れるためにキスするとか、もし、ボクがやったらストーカーのほうがマシだと警察につきだされるだろう。
しまった。気がついたら、あまりにもディスりすぎてるじゃないか。奥さんが福士蒼汰にきゅんきゅんしてたから、嫉妬してんのか?そうなのか?それはさておき、原作だともう少し、それぞれの登場人物に深みがあるんだろうな。たぶん。