ことばのセクハラをするような人間を管理職にしちゃいけない。

言葉の影響力をいいかげん理解しようよ。

「ことばのセクハラ」による懲戒処分を妥当とするはじめての判決がなされたということで話題になっている。良くも悪くも言葉によって、人の心がどれだけ動かされ、影響されるのかいいかげん理解しようよ、というのが正直な感想だ。それを踏まえてまっとうな判決をくだした最高裁には文句はないけれど、2審については法廷でセクハラの上塗りしてどうすんの?と言いたい。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150226/t10015761701000.html

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150226/t10015761701000.html

このうち出勤停止30日の懲戒処分を受けた男性は、女性社員と2人きりのときに自分の浮気相手との性的な関係について一方的に聞かせたほか、「夫婦はもう何年もセックスレスやねん」などと話したとされています。 また職場を訪れた女性客について、「好みの人がいたなあ」と性の対象とするような発言もしたということです。 一方、出勤停止10日の懲戒処分を受けた男性は、「彼氏おらへんのか?」や、「もうそんな年齢になったの。結婚もせんで何してんの?親泣くで」といったことばや、「夜の仕事とかせえへんのか?時給いいで」と偏見に満ちた発言、それに「男に甘えたりする?女の子は男に甘えるほうがいいで」などと答えられない質問をしたとされています。 (NHKニュース)

ちょっと引用が長すぎるんだけど、これぐらいは引用しておかないと酷さが伝わらないもんな。こんな状況に1年も耐え忍んだのは相当な苦痛だっただろうと思うけど、いろんな事情があってできるだけ会社でのいざこざは避けたかったんだろうなと想像する。それを明確な拒否の姿勢を示さなかったと考える2審の判決が覆ったのは喜ばしいことだ。

それにしても、これはセクハラにとどまる問題じゃないし、どう考えても人格に問題ありだろ?というような人が管理職になってしまうこと自体が問題だよなぁ。

でも、偏りすぎないことを願う。

こういう判例が増えていってセクハラに限らず、言葉の暴力に苦しむ人が減っていけばいいなと思うのだけれど、何をもって言葉の暴力とするのか?という難しい課題も押し寄せるんだろうなぁ。人の感じ方は千差万別。過敏になって偏っていくというのはありがちだから、そうならないことを願う。

冤罪で懲戒処分とか起こる可能性もあるし、そこまでいかなくても、マトモな議論が成立しなくなったり、こうしてブログで持論を展開することもやりづらくなったりするのは困る。たとえば、この記事で引用してる内容も不快なモノなのは間違いないし、それをある意味拡散してるボクも裁かれる対象になる可能性だってあるわけだ。ううむ。

まぁ、それは今回の判例に絡めてする話じゃないというか、論点がズレまくるので、考えすぎるのはこれぐらいでやめておこう。

部長、その恋愛はセクハラです! (集英社新書)

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