【スターウォーズ フォースの覚醒】わかりやすさと女性進出が際立つあたらしいサーガのはじまり。

とにかくわかりやすい映画だった。

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「スターウォーズ フォースの覚醒」を見に行くのはとても楽しみだったものの、ちょっとした不安要素もあった。なにしろうちの奥さんはスターウォーズを知らないのだ。いや、ダースベーダーぐらいは知ってるけど、ちゃんと見たことがないらしい。映画公開前に見返しておこうとエピソード1を借りてきていっしょに見ていたら、いつのまにか奥さんは寝てたから、スターウォーズにはどうも興味が持てないんだなと思った。また寝てしまわなければいいけれどとちょっと心配してた。

終わってみたら、それは取り越し苦労に終わった。奥さんは「おもしろかった!寝なかった!」と言い、ひたすらBB-8がかわいいと興奮気味だった。まぁ、たしかにBB-8はかわいかったな。あの造形で階段をゆっくり降りられるのがすげえ!とかどうでもいいところでボクは感動してたけれど。

というわけで、今回の「スターウォーズ フォースの覚醒」は過去作を見たことがなく、スターウォーズにあまり興味がない人でも楽しめる映画になってるんじゃないかと思えたので、その理由らしきものをつらつら書いてみることにする。

政治的だったり、戦略的だったりしなくて「ルークの地図」というアイテムをめぐって主人公とあきらかに悪そうな悪役が対立するわかりやすいストーリーだったというのがまずひとつ挙げられるだろう。黒い仮面の悪そうなカイロ・レンといっしょにいるやつら(ファースト・オーダー)は悪いやつ、主人公レイやレジスタンスはそれをやっつけようとしてるから良いやつと理解しておけばまぁ楽しめるはず。

その一方でやけに年とった人が出てきてわからない話を長々やってたり、フォースだ、ジェダイだと意味不明な言葉が飛び交ったりするわけだけど、そのへんはなんとなく流すしかないな。ボクのようにスターウォーズに思い入れのある人間からすれば、ハン・ソロが画面に登場したら「スターウォーズが帰ってきた!」と感極まるし、人と人とのつながりや葛藤にいろいろ思いを巡らせずにはいられないけど、そんなものを取っ払っても単純に楽しめるのが「スターウォーズ フォースの覚醒」のすごいところだ。

わかりやすさに徹するために圧倒的な軍事力を誇るはずのファースト・オーダーが捕虜を逃しまくったり、あっさり侵入を許したりとかなり間抜けな感じに描かれてるんだけど、まぁ、それはいいじゃないか。

女性進出がめざましく、男のダメっぷりが目立つ。

それにしても、主人公が女性のレイだったり、ファースト・オーダーのストームトルーパーを指揮する戦士もレジスタンスの将軍も女性だったして、スターウォーズの世界も女性の進出がめざましい。そういえば、ハン・ソロが助けを求める海賊も女性だったな。

逃げてばかりでちょっとがんばってみてもあっさりやられるフィンとか、借金取りに追われて絶対絶命なハン・ソロとか、情緒不安定ですぐ暴れて破壊するカイロ・レンとか、責任に押しつぶされそうになってどっかに行方をくらませちゃうルーク・スカイウォーカーとか男のダメエピソードが多すぎる気がするけど、きのせいかなぁ。

なんにせよ、おかげで2人でスターウォーズを楽しめるようになったし、エピソード8が公開されるまでに過去作をしっかり見ておくとするか。