B'z 稲葉浩志の歌声の進化を、ちょっと本気出して追ってみた。
LIVE-GYM 2015 - EPIC NIGHT - に参戦してB’z熱が上がってるうちに、前からやってみたかった稲葉さんの歌声の変遷を辿ってみよう!とふと思いたった。冷めないうちにやっておかなきゃ、また書く意欲が失われそうだしね。
- アーティスト: 稲葉浩志
- 出版社/メーカー: バーミリオンレコード
- 発売日: 2010/06/23
- メディア: CD
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B’z 稲葉浩志の歌声の変遷を辿る。
稲葉浩志 第1形態(1988〜1989年前半)
今とは別人としか思えないような低音の乾いた声でのデビュー。ボクはリアルタイムでは聴いてなかったから、遡って聴いたときにはあまりの違いに驚いた。現在のほうが更にギャップは大きいから、これから初めて聞く人はもっと驚くんだろうな。はっきりいって、この声ではちょっと売れそうな気がしない。
稲葉浩志 第2形態(1989年後半〜1994年)
何が起こったのかミニアルバム「BAD COMMUNICATION」で急に稲葉さんの歌声が変わる。突然ウェット感が加わって、ヌケのよい高音が生まれ、サウンドに埋もれない歌声に進化した。そのおかげかサウンドも厚みが増してB'zとして一気に洗練された印象に。ついに「太陽のKomachi Angel」でブレイク。
稲葉浩志 第3形態(1995〜1998年)
この頃から徐々に粘り気の強い高音の歌声へとシフトしていく。1997年の「Liar! Liar!」ではついに地声に近い乾いた歌声がほぼ失われ、その傾向はアルバム「SURVIVE」で更に加速。この頃ほど、TVやLIVE-GYMでキツそうな稲葉さんを見た記憶がないなぁ。後にも先にもそんなことは思ったことはないけど、「DEEP KISS」はCDクオリティの安定感では歌えてなくて、ちょっと心配した記憶がある。
稲葉浩志 第4形態(1999〜2006年)
1999年の「ギリギリchop」で更に歌声はハイトーンを極め、どんな音にも負けない荒々しい存在感あるものへと変わっていく。安定感も増して絞りだすように歌う苦しそうな稲葉さんを見ることはなくなった。TVでしょっちゅう流れる「ultra soul」はこの時期リリースなので、一般的にはこの頃の声のイメージが強いのかもしれない。関係ないけど、ボクとしてはもはや完全にカラオケで原曲キーでは歌えない領域に突入してしまった。
稲葉浩志 第5形態(2007〜2015年)
この後は今までのような劇的な変化は見られない。ただ、よく聴いてみるとアルバム「ACTION」では声の厚みが増し、特に声を張り上げたときの余韻が変化して迫力あるものになっている。まぁ、2005年ぐらいから徐々にその傾向は見られるので、急に変わったという感じではないけれど。
どの時期が1番スキか?
最後に自分がどの形態の稲葉さんが1番スキかを語っておこう。たぶん、現在進行形のB’zファンなら声を揃えて「今が1番いい!」と言うんじゃないだろうか。自分は違うと言いたいところだけど、やっぱり今がいいんだよなぁ。LIVE-GYMで体感してしまうと、もう冷静に過去の声と比較してどっちがいいとか言えなくなるってのはあるかもしれない。
ただ、B'zファンとしてあるまじき発言かもしれないけど、今の稲葉さんの声は気分によっては聴くのがキツイときがあるんだよなぁ。ちょっとパワーがありすぎるというか。そうだなぁ。たとえば今やクリスマスシーズンには必ず流れる「いつかのメリークリスマス」なんかは、当時の歌声のほうが儚さや切なさが滲み出る良さがある。「もう一度キスしたかった」も似たような感触かな。
あと、ボクが愛してやまない1994年の「The 7th Blues」や1997年のソロアルバム「マグマ」なんかは、あの当時のまだ発展途上の声であったからこそ伝わる切迫感みたいなモノがあるんだよなぁ。とはいえ、今の声で歌ってほしくないわけでは全然なくて、LIVE-GYMで歌ってくれたら小躍りして喜ぶけどね。
今まであまり意識的に稲葉さんの歌声を過去と現在を比較しながら聴いたりはしてなかったんだけど、今回やってみると、稲葉さんの進化のプロセスが感じられて面白かった。まぁ、自己満足の極みだな、これは。
B'zファンとしてはじゃあ、次は松本さんのギターの変遷も追ってみる!と言いたいところだけど、残念ながらボクはそこまでの音楽的知識を持ってないからできそうにない。ググってもそれらしき記事は見つからなかったので、誰かがやってくれるのを期待して待つことにするかー。