【ホビット 決戦のゆくえ】もう中つ国の冒険を見ることができないのがさびしい。

ホビット 決戦のゆくえ ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産) [Blu-ray]

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ついにホビットを見終わってしまった。中つ国の冒険をもう見ることができないのかと思うとさびしい。それにしても、すべての作品をリアルタイムに映画館で楽しむことができたのは、本当にシアワセなことだったと思う。

1作目、2作目をよく覚えてなかったのは一生の不覚。 

これは映画の内容の話じゃないけれど、1作目と2作目を復習しないまま、映画館に行ってしまったのは、やはり失敗だった。スマウグが飛び交い、逃げ惑う人々を見ているうちに、あぁそいういえば・・・とちょっと前作までの話は思い出した。あまり細かい話は覚えてなくても、あっという間に中つ国に没入していけた。

 

しかし、暫く見続けてボクは激しい後悔に襲われた。今回のストーリーの軸になる「トーリンとビルボの友情」が育まれたプロセスをしっかり記憶できてなかったのはあまりにも残念だった。ちゃんと記憶できてたら、変わりゆくトーリンに心痛めるビルボにもっと感情移入できたはずだし、その後の展開にも涙を堪えきれなかったかもしれない。

 

これはキーリとタウリエルにも同じことが言える。前作までに展開された種族を越えた愛情も、ちゃんと記憶できてなくてかなり感動が薄まってしまった気がする。しかし、これだけお気に入りの映画を全然記憶できてないという自分の記憶力の衰えに驚愕してしまうし、ファン失格だとちょっと意気消沈する。

 

前置きの話はこれぐらいにして、いいかげん内容に触れることにする。

トーリンの復活がわかりづらい。

財宝に心を囚われて、友人であるビルボをドブネズミ呼ばわりして殺そうとまでしてしまうトーリンの変貌ぶりがあまりにも衝撃的だっただけに、あの描写ではなんだかあっけないというか、よくわからない。あれだけ人を変貌させてしまう力に、どうやってトーリンは打ち勝つことができたのか?アレはあえて人の想像力の余地を残した描写ということなのかなぁ。

 

なんとなく誇りとか友情が呪いに打ち勝ったんだろう、と解釈することはできるけどね。

レゴラスが無敵すぎる。

まぁ、このあとに続くロード・オブ・ザ・リングがあるんだから、レゴラスは死ぬはずがない。それはそうだとしても、レゴラスは目立ったピンチに陥ることがないし、どんなときも超人的なアクションで難なく切り抜けてしまう。ボクは原作未読だからわからないけれど、レゴラスは原作に登場してないんだから、誰かの見せ場を奪ってしまってるかもしれないのが気になる。

 

とはいえ、映画的にはレゴラスの華麗なアクションにはワクワクさせられるし、それが不満なわけじゃない。ただ、一方では呆気なく死んでいくキャラクターが何人も存在するから、現実世界同様、ファンタジー世界も不公平にできてるんだなぁと感じる。

ガンダルフの見せ場がない。

レゴラスとは対照的にこの「決戦のゆくえ」ではガンダルフには見せ場らしき見せ場が全然なかったなー。囚われた状態で登場して、皆に危機を知らせるも信じてもらえず、戦いの中でも見る限り、魔法を駆使するシーンもなかった。

 

ガンダルフがラダガストに動物を引き連れて動くよう指示してなかったら、戦いに敗れてたかもしれないし、そこにガンダルフの功績があったとは言えるけど地味な活躍だなぁ。でも、あれだけ先見性や洞察力があるガンダルフがあまりに縦横無尽に活躍してしまうと、ドラゴンボールみたいに他のキャラクターが止まってしまって、つまらないストーリーになってしまうんだろうな。

そんなことはどうでもいい。

ここまであーだこーだと書いたけど、はっきりいってすべては取るに足らないことばかりだ。 原作読破を挫折してしまってる軟弱なボクが中つ国を体験することができたのは「ホビット」と「ロード・オブ・ザ・リング」があればこそだし。

 

相当な気合と時間が要るだろうけど、すべてを通してもう一度見てみたいなぁ。「ホビット」でビルボに感情移入したうえで「ロード・オブ・ザ・リング」を見てみたい。あと、挫折した原作も再挑戦してみようか。読めるかなぁ。映画をイメージしながら読んだら、読みやすくなるだろうか。