どうしたら、人に上手に甘えられますか?
ボクは人に何かをたのむのが苦手だ。
ちょっとしたことでも、躊躇してしまう。どうしても、自分のために人を動かすなんてのはおこがましいと思ってしまう。自分は人に何かお願いされたらうれしいくせに、人も同じだとは思えないみたい。
たとえば、肩がこりすぎて、かなり痛くなっていても、奥さんに肩をたたいてほしいなんて言えない。それを知ってるから何も言わなくても、奥さんは時々ふと肩をたたいてくれたりする。
昨日はさっと立ち上がって、フロにお湯をはってくれた。フロに入ってもみほぐすといいよって言ってくれた。なんやねん。やさしすぎるやろ。思わず、目から水が出てきそうになるじゃないか。
今日、会社で財布を開くと1万円札しかなかった。いや、決して金持ちだからというわけじゃなく、たまたまだ。さて、困った。1万円札では自動販売機で缶コーヒーを買えないじゃないか。
1日何も飲まずにがまんできるだろうか?昼まで耐えて、昼休みに出かけるか?昼休みにパンをかじるとやけに喉がかわいた。しまった。やっぱり何か買いに行けばよかったか。このまま1日何も飲まないのはたぶんムリ。
「あのさ・・・100円貸して」
(会社の自動販売機は、100円で缶コーヒーが買える!)
人に何かを頼むことができないボクにしては大胆な行動だった。同僚はすげー笑いながら、1,000円貸してくれた。ボクは「金貸して」なんて言ったことないし、かなり躊躇しながら言ったから、さぞかしおかしかっただろう。
ボクもはずかしくて笑った。でも、イヤな気分じゃない。
ときどき思い出すコトバがある。
昔見た「僕の生きる道」で主人公の中村先生に向かって母親が言ったコトバ。
「誰かに甘えられたり、頼られたりすることで幸せになることもあるのだからね」(僕の生きる道)
そうかそうか、そうだよなー。だって、自分だって甘えられたり、頼られたりすると必要とされてるんだーって幸せな気持ちになったりするもんな。これからは素直に人に甘えるようにしよう。
当時、そう思い直したはずだったけど、いまだに人に甘えることが苦手すぎる自分に苦笑する。そんなよそよそしさはきっと、人に寂しさを感じさせてしまうものだろうし、うまく甘えられるようになりたいなぁ。
さて、明日1,000円返さなきゃ!