【奴隷区 僕と23人の奴隷】誰かを奴隷にしたいとか思ったことありますか?
ボクは奴隷になんかなりたくないし、誰かを奴隷にしたくもない。
いや、誰かを奴隷にしてみたくはあるかもしれない。ムカつくヤツを有無を言わせず従わせたり、美人な奴隷をはべらせてあんなことやこんなことや的な妄想ぐらいは誰でもするよな。でも、実際にそれを成し得たとしたら、きっとすぐに虚しくなるだろう。そして、罪悪感に襲われるだろう。
いきなり何を言い出すんだコイツは?と言われそうだけど、「奴隷区 僕と23人の奴隷」というマンガを読んでたら、ついついそんなことを考えてしまった。
SCMってなんだ?
奴隷区はSCMというアイテムを中心に物語が展開する。その特徴は次のとおり。
・Slave Control Methodの略称である。
・他人を奴隷にできる器具である。
・勝負はSCMをつけた者同士で行う。
・勝者が主人となり、敗者はその奴隷となる。
・勝負方法はなんでも構わない。
・奴隷はどんな命令にも従うが、制限も存在する。
・奴隷は主人に対して嘘をつけない。 etc…
いやー、エグいアイテムだな。でも、自ら装着する人はともかくとして、わけもわからないまま装着してしまう人が多すぎ。見るからに怪しげなモノをそんな簡単に口に装着してしまうだろうか?口に入れるのは抵抗感がありすぎる気がする。
残念ながらストーリーは薄い。
SCMを自ら使おうとする人は動機が単純極まりないし、巻き込まれる人はほとんど何も考えていない。4巻を読み終えた時点で14人と1匹のSCM装着者が登場するけれど、一人一人にフォーカスしながら描いていく割には、なんか切なさとか感動とか全然足りないんだよなぁ。
勝負も息詰まる心理戦という感じじゃなく、ひたすら力押し中心。敗北感を感じたら負けという設定もあるから、もうダメかもしれないというところまで追い込まれてギリギリのところで形勢逆転!というような展開もあまり期待できない。
それでもソリッドシチュエーション・スリラー好きなら!
ちょっと苦言を呈してしまったけれど、それでもSCMの設定だけで十分楽しませてくれるので、デスノートやGANTZなんかがスキな人なら読んでおいて損はないんじゃないだろうか。
とりあえず、どう収束するのかを楽しみに追ってみることにしようかな。